写真はセントギルダロードからまがった道の表示。手元のスマホの計測(もちろんGPS)の距離とは異なる。さすが大ざっぱなオーストラリアだ。
スタートからまったく気温が上がって来ない。
身体は欲してないが、水分は採ることにした。
6キロの表示の手前の取水コーナーで、先ほど飲んだばかりだ。
だからか。身体がなんとはく冷えている。
そう脳が反応したからか、なんとなくトイレに行きたいなあ。
と身体も反応した。やばい、トイレの位置を確認していない。
ちょうどそのころ、スピードダウンをしている人がちらほら見え出した。
どう考えても普段は知って無いだろう、そりゃあ息が切れるでしょ!
という人や、かなりご高齢に見える人など。
歩くのを止めたわけではないから、多分ゴールを目指すんだろう。
ここでもいろんな人がいることがわかる。
ふと目を遠くにやると、湖らしきところが見えてきた。
ついに来たんだ、ここまで。
アルバートパーク・レーク。
市民のための人造湖。
そして、メルボルンにとっての別のお祭りの場所。
F1グランプリが開催されるコースでもある。
つまり、今走っている道は、F1でクルマが走る道でもあるのだ。
1周すると8キロくらいある(一部折り返して蛇行するところだあるので、実際は7キロくらいだろうか)。
遠目にみて、湖の対岸を走っているランナーが見える。
ということは4キロ以上も先を走っているわけだ。トップランナーでもないのに。
あくまで自分が楽しむことを忘れてはいない。追いつこうとも思っていない。
人工とはいえ、きれいなアルバートレークを堪能しよう。
それにしても美しい。シティの近くにこんな公園があるなんて。
メルボルン市民をつくづく羨ましく思った。
しかし、そんな考えはすぐに次の瞬間になくなった。
9キロになろうとかという地点に、またまた給水ポイント登場。
うーん、でも今後気温が上昇することも想定して、やっぱり水分は補給しておかないと。
それに大事なことが。
給水ポイントでは、ほぼ全員ボランティアスタッフが我々ランナーにプラスチックのコップで水を入れて配っている。
自分に手渡してくれた、中年のおじさんに対して一言。
「トイレはどこですか?」
すると、湖のほうに向って、指さした。
「すぐ目の前に見えている、あそこだよ」
なんだ、すぐじゃないか!おじさんが女神に見えた(神様にはなぜか見えなかった)。
他のランナーと同じように、水の入ったままのプラスチップのコップを握りしめて、足元に転がした。
残っていた水のほとんどが両足にかかった。
慣れることはするものではないね。