やってしまったからには仕方ない。
潔い日本人的な決心。うだうだ言わない日本人の心。
オーストラリアの人の心には、何も響かないかもしれません。
昨日書いた、子供たちがレンタカーの室内を汚した話の続きです。
お菓子の食べこぼしくらいなら、手でつまんでごみ拾いはできます。
チョコを食べさせなかったことが幸いし、シートに塗りこめられるようなものは1つもなかった!
さて、問題は、ビーチやアウトバックからビーチサンダルや靴から持ち込んだ砂。土ほほこりです。
散らかった砂をクルマの外に捨てるのが簡単ではないことが良くわかりました。
クルマの座席下のシートにすっかりしみこんだものを取るのって、半端なく「取れない」。
仕方なく、ママや子供たちがいるホテルの部屋に一旦戻ることに。
その頃、ホテルに残っていたチームはコイン式洗濯機の完了を待っている最中でした。
実はこちらはこちらで問題を起こしており、朝からダブルでトラブルを抱えることになってましたが、こちらはまた別の機会に。
レンタカーに持ち込まれた砂を掻き出すには、掃除機が一番ですが、そんなものありません。まさかこのためだけにスーパーに行って買う訳にもいかないでしょう。
電圧も違うので、日本に持って帰るわけにもいかない。
そこで、考えたのは、仕方なくホテルのハンディタオルを濡らして、車内の拭き掃除をすることでした。
そうすれば、濡れハンディタオル、その名も「雑巾」が吸い取ってくれる、はずです。
予想は的中。雑巾は砂をぐんぐんかき集め、雑巾をパタパタと叩いて、車外に出すことに成功。
とはいっても、運転席と助手席の双方の後部座席全てに渡って砂集めは大変な労力です。何度も何度も「パタパタ」をやりますが、砂がきれいに取り切れないですね。
30分もやったころでしょうか。レンタカー屋のいう清掃料100㌦は取られないなら、もういくらかお金を払って、終わりにしようと心に決めました。
保険料込みで約50㌦(約5000円)が1日当たり自分が借りていたレンタカーの費用。
その金額を言われたらのなら、お金を払おう。
再度レンタカーのスタッフに声を掛けることに。
「あのー。すみません、ここまで掃除しましたが」
「どんな感じなの?」
「見た通り、砂が少々残ってしまうんで、これ以上取れないんです」
足元と座席の布製シートには、うっすらと黒いゴマ粒のような砂が、ところどころに残っているのが一目瞭然です。
「あ、キレイになってるね。じゃあ、もういいや」
と言って、とっととクルマを動かして、どこかへ持って行ってしまいました。
「ええ、あれで良かったの!」
あっけにとられるとはこういうことをいうのか!
日豪の美意識の差がくっきり!
未だにどこまで掃除したらキレイと言われたのか、わかりませんし、理解できません。
そして、残ったのは手もとの濡れ雑巾。
どうしよう。ホテルに返そうか。
水で洗っても、とてもじゃないけど元のハンディタオルに永遠に戻ることは無いだろう。
とても残念で申し訳ないが、ごみ箱行きとさせて頂いた。
よくも悪くも思い出です。
この日を教訓に、子供たちがごみや砂、その他クルマに持ち込まないよう、細心の注意と事前の準備をしたのは言うまでもありません!(^^)!
もう成長して大きくなってきたけどね。
時期:2007年8月