ホントに楽しい!オーストラリア

~楽しいからには理由がある~

アデレード 近くて遠いカンガルー島 フェリーに落ち込み、いい加減さに助かる3

アデレードからクルマでカンガルー島へ。

カンガルー島へは半島のケープジャービスからフェリーで渡るのが一番。

そう思ってケープジャービスのフェリー乗り場にやってきて、1時間が過ぎただろうか。

次の出発と言われている6時までまだ1時間もある。

6時のフェリーのチケットは取れていないため、キャンセル待ちを狙う私たちファミリーにとっては、「1時間しか無い」というほうが正しいか。

f:id:tanoshiiau:20150603224925j:plain

フェリー乗り場には夕暮れに向けてライトアップが始まった。じゃなくて、単なる照明でしたが、そろそろ暗くなるという合図ですね。

そう思っていた矢先です。

なんとなくフェリーターミナル、といってもターミナル内は全長30メートルもないくらい小さな空間ですが、なんとなくざわざわし出しました。

沖合いから、フェリーがやってくるのが見えてきました。

ほとんどのお客さんはチケットを持っているから、慌てることなくフェリーに乗り込むんだろうなあ。どれだけのお客さんはチケットを持たず、6時のフェリーにキャンセル待ちしているんだろうか。

と、半ば暗い気持ちに沈みながら、頭の中でいろんな考えがうず巻いているうちに、フェリーが到着!

クルマが乗る「カー・フェリー」ですから、大きいのは当然ですが、案外でかいなあ、これなら6時に乗れるんじゃないかな、と何の根拠がわからない妙な考えを持ちながら、キャンセル待ちの手続きに入ることにしました。

f:id:tanoshiiau:20150603225448j:plain

といっても、特段することはありません。

チケットを持った大部分のお客さんがフェリーに乗り込んだのを見計らって、

再び係員とのやり取り。

私「あのー、キャンセル待ちなんですが、どうすればいいんでしょうか?」

係員「クルマで乗り込むんですよね?」

私「はい、そうです」

係員「だったら、クルマに乗って、フェリーに乗り込むクルマの後ろに並んでください」

私「あの(フェリーに乗り込むクルマたちを指さし)クルマはチケットのあるクルマですよね、その後ろでいいんですか?」

係員「いいから、行って。○○○

うーん、後半に何やら言っていたようですが、会話の中身が良くわからない。

状況も良くわからない。

数人のお客さんも、この係員を捕まえて(もちろん英語で)何やら同じようなことを聞いている。

あ、この人達ももしかしたらキャンセル待ち??

早くクルマに乗ってフェリーに乗ろうとしているクルマの列に並ばなければいけないんじゃないの?

 

にわかに頭が焦り、心臓が早くなり出した。

「遊びはおしまい。早くクルマに乗って!」

思い立ったように、大声で子供たちに声をかけ、急いでレンタカーのある場所に急いだ。

クルマはフェリー乗り場に一番近いところに止めてある。

しかし、フェリーは乗り場から少し離れたところに停泊している。

ということは、停泊している近くのクルマが一番フェリーに乗りやすい。

逆に、我々のクルマはフェリー近くまで移動させなければならない。

他のお客さんもそれに気が付いたのか、そもそももともとチケットをもっていたお客さんなのか、今振り返っても区別がつかないが、みんな急いでいることは間違いない。

6時に乗れるんでは?という淡い期待はもはや吹っ飛んだ。

係員に聞いた「優先で」乗れるという言葉は、まったくの嘘、いや自分の英語力のなさで、今や先を争う争奪戦。

しかし、出花をくじか、もやは後方に並ぶしかない、私たちのレンタカー。

6時を過ぎても、日がだいぶ落ちても、フェリーに乗り込むクルマたち。

外積み込めるのか?もはやスペースはないのか。

レンタカーに乗り込んで既に20分以上。

6時はとうに回っている。

遠くで錨(いかり)を上げるような音が聞こえた。

瞬間。クルマを乗せるフェリーの通路が持ち上がり、入口が閉じられた。

The end.万事休す。

私たちの2台前まで積みこみが完了し、私たちの1台前のクルマがフェリー乗り場に置いて置かれた。

この時点で6時のフェリーに乗り込む夢はみじんに散った。

さあ、10時の出発まで何をしようか。

余りにすることがないけど、フェリー乗り場に戻る。

夕飯の時間だよね。

 

記事:2011年7月