6時のカンガルー島行きのフェリーに乗れなかった、私たち。
再び、元のフェリー乗り場の、ターミナル内に戻ってきました。
少し時計の針を戻します。
4時にフェリー乗り場に来て、6時のキャンセル待ち狙いの、この2時間の間、ぼーっと待っていたわけではありません。
子どもの面倒をみたり、カンガルー島のガイドを見たりしながら、大事なことを忘れてはいませんでした。
カンガルー島の宿の予約です。
当初の見込みでは、6時のフェリーに乗って、7時にカンガルー島について、それからレンタカーで適当に(考えてることもかなり適当でしたね)ホテルを散策するつもりでしたが、もはやその時間もありません。
じゃあ、どうするんだよ!
そんなときは、いつでもどこでも観光サービスをやっている、フェリーの係員に再び登場してもらおう。
日本だと定期観光のフェリーの職員は、フェリーのチケットを販売したり、お客さんのちえっとを回収したり、待合室の掃除をしたり(以上、全て想像です)。
一方でオーストラリアのフェリーの係員は、もっと業務を複数にこなしているようにみえた。
しかし、実態は、「暇だからできた」と言っていいかもしれない。
フェリーの往復の間、することが無い時間の方が圧倒的に多い。
だったら他の事もできるよね。
そこで、(こちらも暇且つ、ホテルを確保しなければならない)係員に聞いてみた。
私「すみません、こちらでカンガルー島のホテルの予約をお願いすることはできますか?」
係員「はい、やってますよ(代行してくれるのか、本当に業務としてやっているのか、自分の英語力ではわからなかった)」
私「家族4人なので、4人1部屋泊まれる部屋はありませんか?」
係員「それでは、このあたりではいかがでしょうか?」
実は、今回のカンガルー島に来る前に、アデレードの観光案内所で、しこたま観光用パンフレットを入手しておいた。その中にはクーポン券付だったり、ホテルの案内があったり。
その中でも、1番ホテルの案内が充実しているパンフレットを事前に熟読していた。
なので、相場観はなんとなく掴めていて、エコノミークラスでもバス、トイレ付で1泊約1万2千円で泊まれることは確認済。勿論カンガルー島は初めて行く島のため、地理には疎い。でも、レンタカーがあるので、多少遠くても何とかしようという覚悟だけは決めていた。
再び係員「では、お客様は4人ですので、こちらがお薦めてになります」
と言って(係員持参の)パンフレットを持ってきて指差したのは、1泊300㌦、約3万円。希望の約2倍以上だ。
もっとも、ここで安易に受けるつもりは毛頭ない。
今度はこちらが持参しているパンフレットをお見せする番だ。
私「あのー。こちらに乗っている1泊100㌦のホテルで十分なんですが」
係員「あ。このホテルはこの値段では泊まれませんから」
私「?だって、パンフレットの価格は印刷されたものですよ、本当にこの値段ではだめなのか、一度問い合わせしてもらえないでしょうか?」
係員、少々黙る。
もともと暇とはいえ、どんなサービスでもやっているわけじゃないと思ったけど。
それでも、いやな顏を1つだけして、しばらくしてからエコノミーなホテルに電話してくれた。
その結果。
係員「ホテルは空いているし、今から明日朝の朝食を用意するから、早く決めて」
とかなんとか言っていた記憶がある。
これ以上安いホテルも見つからないし、時間をかけても新しい状況になりそうになかったので、ここで即決することにしました。
どこまで正規な業務なのか、今一つ線引きが不明でしたが、なんとしてでもホテルを予約しなければ家族が露頭に迷うために、必死だったのかもしれません。
最悪、レンタカーでそのまま朝を迎えるという最終手段は残されてましたが、それは使いたくないなあ。
こんなスリリングなやり取りがあったとはつゆ知らず、子供たちはと言えば・・・
フェリー乗り場の中で、何やらキャッチボールで楽しんでました。
子どもって、楽しむためならどんなことでも考えるんですね。
なんだか、テッシュの紙を丸めて、ボール投げをしている模様。
それでも楽しければ、いいよね。
教訓:諦めない。
楽しみはどこにでもある。
カンガルー島は、まだまだ遠い。
記事:2011年7月