狭い日本で味わうより大自然で色々なことを子供に経験させたい。
日本人の親として、どの家庭でも子供に対してそのように思っていることでしょう。
それであればオーストラリアではもってこいですよね。
そんな親の想いを子供たちは感じることは(たぶん)ないでしょう。
だって、子供たちの基準は、その日その場で楽しければいいわけだから。特に幼児たち・・・
次の日になって「昨日は楽しかった?」
と聞いても「ん?なんだっけ?」
と言われるのがオチです。答えを期待すると、相当「ガクっ!」と来ますから、期待してはいけません。
後日(といっても数年経ってから)当時の写真を子供たちが見て
「ああ、親はこんなところに連れてってくれたのか」
と思ってくれれば良いでしょう。
では、その時に体験することが無駄になるかというとそうでもないんじゃないかな?
野生の(かわいい)鳥に触れて鳥好きになるとか、
花を見て、においを嗅いで、「花っていいな」と五感で感じて、花好きになる子供もいることでしょう。
当然、動物のふれあいも、五感で感じて、「かわいいな」「楽しいな」となってくれればうれしいです。犬にかまれたり、ネコに引っ掛かれたりしたら、つまらないどころではなくて、怖い経験を引きずるのと同じように。
さて、本人が覚えていないそうですが、確かに滅多にない経験はしたのです。
モンキーマイアの2日目の朝。
前日も見ていたモンキーマイアのビーチにやってくるイルカ君たち。
前日と違って、今度は海水に足をつけ(朝の海水はちょっと冷たい)、少々前の方でイルカ君たちをまじかで見ようとして待機していました。
この時は本当に、「見ること」「写真を撮ること」に専念してました。
子どもたちは未だ寝起き眼のような、ぼけーっとした顏で興味があるんだかないんだか、ビーチに突っ立っている、アジアの少年たち、ってところかな?
それが良かったのか、天使の声がレンジャーの耳に届いたのか、レンジャーが別の方角から急に振り向き、目が合いました。
「そこの彼」
とでも行ったのでしょうか?波とまわりの雑音にかき消され何をいったのかわかりませんでしたが、確かにこちらを指さしている。
あ、指名だよ。ついにきたよ!
一生に一回経験できるかどうか、餌やりの指名がわが子に回ってきました。
(あーあ、自分じゃないんだ!(^^)! それはわかっていましたが)
ぼっとした顏のままレンジャーから小魚を受け取り、ドキドキしながらイルカ君にさあ、餌をあげよう、はい、ポーズ!
と思ったのもつかの間。手にあった小魚を一瞬のうちにイルカ君が奪っていってしまいました!(^^)!
「食べられちゃったよ!」という表情です。
獰猛とまではいきませんが、食い意地が張っていたのかな?
たった1枚のこの写真、一生ものであることを祈って、大事にしまっておきます(心の片隅にコピーをもう一枚)