ホントに楽しい!オーストラリア

~楽しいからには理由がある~

日本一詳しいゴールドコーストマラソン2016 そして40㌔。そしてあと少し、もう少し

Wifiが切れてしまったため、いったいどのくらいのペースで走っているのか。
頭の中で計算しよ打と思っても、朦朧として、なんだか計算できない。
でも、まあいいや。
前方になんだか表示が見えてきた。

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そうだ、再度のチェックポイント。40㌔だ。40㌔ですよ!
ついにここまで来てしまいました。

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時間 4時間46分。スタートしてからは4時間40分。
残りは2.2㌔。
普段の10㌔程度の練習だったら、5㌔で約30分。
その半分以下の距離なので、15分の掛からずに走れるほど。
しかし、40キロ走ってきた身体に、残り20分で2.2㌔を入れる体力って残っているんだろうか。
ここに来てだいぶ身体に負担がきていることを実感。
上半身がずっしりと重く腰に掛かっていて、腰を伸ばそうとして足を大事にするから
さらにペースが落ちるという悪循環。仕方ないけど、それが自分に残された最後の体力。
せめてもの、心を鎮めるために、左側の海を見る。停泊するヨットが浮かぶ。
なんとも気持ち良さそうだ。
だったら、自分もあと20分、いや気持ちよく30分頑張ろう。
40㌔過ぎて、ほんの少しだけ歩こう。そうだ、スタート時に思っていた
「とにかく楽しむこと、そしてケガをしないで帰ってくること」。
ゴールまでたどり着ければ、本当は大満足なんだよね。

歩き出して数分。もしかしたら500㍍も歩いてないかも
後方からなんだか賑やかな集団がこっちの前方に向ってくる。
今更なんだろう。
良く見ると、途中で追い越したピンクの風船を付けたペースメーカーおじさんと、
それを取り巻く集団のランナー。
ああ、ここで追い抜かれる。というよりも、
「すごい、ペース通りに走ってる」
という感想のほうが先に頭に浮かびました。
ああっ、抜かれた!!
とはいえ、この集団についていけば、ほぼ5時間でゴールできる。
そんな気になりました。
最後の最後。正に「ラストスパート寸前」の自分のためにペースメーカーが出現したかのようです。
都合よすぎの解釈。
もちろん、女神じゃないけど!(^^)!
今まですっかり少なくなっていたランナーが、なんだか急増したぞ。
不思議なことに、ピンクの風船のペースメーカーは、一旦後方へ引き返していく。
いったい何をしているの?
と、しばらくすると足を速めて戻ってきました。
「実際スタートしたのは3分遅れだから(6分だと思うけど!(^^)!)、もう少し急げば5時間を切るぞ」
と叫んでました。よく叫ぶ体力があるなあ。しかも何度も。
あ、そんなところで感心している場合じゃない。
ということは、このペースメーカーよりも前に出れば確実に5時間を切れるんだ。
よし、最後は一緒について行こう。

サウスポート公園に通じるハイウェイに戻ってきました。
公園に近いからか、沿道の観客、見学者、ボランティアの数が一気に増えました。
あ、まだこんなに残ってたんだ。
やっぱりゴールドコーストのお祭りなんだなあ。
この先、ゴールまでずうっと応援が続くんだなあ。
そう考えたら、なんだかふっと身体が軽くなりました。
不思議。何だろう。あんなに疲れていたはずなのに、この感覚は。まるで説明が出来ません。
最後に残っていた力を振り絞るって、このことか?
それとも、レース中ずっと無理してこなかったので、体力がまだまだあるってこと?
よくわからないまま、そしてペースメーカーの集団に引っ張られる形で、歩くこともなく、前方の大歓声の中に入っていけそうです。

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今考えても、本当に最高のタイミングでペースメーカーが登場。
残りの数㌔を走れたのは、全てこの人のおかげかな?

と今でもしみじみと思い出します。