カキは取れる場所によって、味が違うと良く聞きますが、同じ生カキであっても
獲り方によって、味が変わるっていう話を聞いて、
「えっ、何それ!」
と思いませんか?
タスマニアの東部にある、ホバートからの日帰り観光ポイントで、タスマニア在住の方も夏にはバケーションとして良く利用されている、フレシネ半島。
その一角にカキが獲れるエリアがあり、その上獲ったばかりのカキを食べさせてくれるお店がオープンされていると聞き、もう行かずにはいられません。
ちょうどホバートから、ペンギンパレードが見れるビシェノに向かうので、どうしてもランチは必須となり、せっかくなので行っちゃおう、ということになりました。
既にホバートでのカキにすっかりとりこになり、誰も反対するものなどおりません。
最初はフレシネ半島に行って、ワイングラスベイ(後述)を見て、観光してからランチにしよう!
と余裕をこいていたら、ランチの時間がすっかり過ぎてしまっていました。
オーストラリアの広さをわかっていながら、いまだに計算できない、おばかなパパ。
それでも、なんとか3時のおやつの前に到着。
そのお店は近くに街があるわけでもなく、リゾート施設があるわけでもなく、どちらかというとブッシュ(低木)を切り開いて、畑を作るのを止めて掘っ立て小屋を作って、店をオープンした感じ。
(日本で流行りのカキ小屋のワイルドさの拡大版ですね)
ただ、それでも観光客の間では有名なのか、ランチに遅い時間だというのに席の7割は埋まっていたし、我々が次に向かおうとした更に遅い時間なのに、まだ客がやってくる(しかし、在庫には限りがありました)。
そこでは、驚くべき光景が。。。あまりに質素(厨房があるので、もう少し大きいスペースがありましたが)。
しかし、見るべきポイントはたたずまいはどうでも良く、問題はカキ。
一体何が違うのか。
やっぱりナチュラルで、生カキをオーダーしないと違いなんてわからないよね。
早速1ダース分の生カキをオーダー。
レモンも絞らず、そのまま口に放り込む。
と同時に、
「んん?何だ?」
これは初めての味。いや、日本だったらあり得ない。
薄くはない、けど濃すぎない、塩味。
というか、これ、海水。
これがカキ殻の中に微妙に残っている。
そりゃ、他では体験できない味だよね。
でもどうしてか、疑問が浮かぶ。
しかし、この疑問は時間が経つにつれ、徐々に薄らいでいく。
なぜなら、この絶妙な塩加減が
「とってもおいしい」
からだ。
普通は、カキを獲ったらじっくりと水に流して(貝柱などもきれいに取って)、きれいに食べられるようにする。しかし、ここでは貝柱もしっかりと貝にこびりついているし、貝をしっかりと洗いきっているように見えない。
けど、待てよ。一番おいしいのは、なにはあっても獲り立て。特に船の上がもっとも獲り立て。
それは無理だとしても、船から近い漁港であれば、獲り立てに近い。
つまり、このカキのお店はそれを実現しているようです。
漁港からも近く、料理に時間を掛けず、できるだけ最短でお客に提供する。
だから、より新鮮な雰囲気で生カキを味わうことが出来るんだ。
なるほど、他の国の旅行者はよくわかっていらしゃる!
ところで、このお店、日本のガイドブックにはどこにも書いてません。
ちょっと秘密にしてみたいこともあり、お店は出すのは今回控えます。すみません。
でも、探せたときは本当にうれしいものですよ。
(フレシネ半島って書いちゃってますしね(笑))
是非、最上のカキを試してみてください!
写真:2017年3月29日