ホントに楽しい!オーストラリア

~楽しいからには理由がある~

砂でできたフレーザー島 なぜ動物が?

オーストラリアには変わったもの、不思議なもの、「え、どうして?」というものがたくさん存在します。それも誰もが見てわかるものとして、

ウルル(エアーズロック)はとっても大きいが、それも氷山の一角、地中の方がでかい

とか、

カモノハシはくちばしがあって、とてもかわいらしい動物ですが、世界に他にはない、卵を産む哺乳類

とか、底なし沼じゃないかというほど、潜っても潜ってもたどり着けないほど不思議な話が出てくる、出てくる。

 

で、今回も多くの方がご存知かもしれませんが、グレートバリアリーフ最南端に位置し、クイーンズランド州ブリスベンから約300キロ北上したところに、フレーザー島があります。www.australia.com

何がすごいかって、一番の売りは「砂でできた、世界最大の島」で1992年に世界遺産に登録されているんですね。オペラハウスの世界遺産登録よりも前だったんですよ!

南北約123キロメートル。東名高速で東京料金所から静岡県沼津インターよりも長いんですね。

幅は一番広いところで約11キロメートル。面積は大阪府よりも少し小さいくらい。

細長く横たわって、砂が堆積されたんですね。

 

砂で島ができてしまうなんて、なんだか地球の営みそのもので、太古のロマンを感じませんか?(感じないかなあ(笑))

島は、オーストラリアの大陸からは約15キロの沖合いにあります。

もっともポピュラーなのは、ハービーベイから船で向かうこと。

つまり、フレーザー島はオーストラリア大陸と陸続きでは当然ありません。

なのに、どうして15キロの沖合に砂が堆積するんでしょうかね?

実は、砂は近隣の浜から運ばれてきたのではなく、もっと遠く、はるかニューサウスウエールズ州の海に流れ込む、川の上流から流れてきたものがフレーザー島に流れついたと研究の結果わかったそうです。

なんともすごい話です。

 

でも、私がすごいなあ、と思ったのは(これだけでもすごいですが)、他にもたくさんあります。

例えば・・・

・砂でできたのに、森ができている(つまり木が生えている)

・当たり前だが砂丘がたくさんある

・40個の湖がある

・湖に色がついている

・島を流れる川はせせらぎとなって流れるが、岩が無いため音がしない

・沖合にクジラがやってくる(ホエールウオッチング観光にもなっています)

・砂浜をクルマで走れる(同じく観光にもなっています)

・砂浜でキャンプできる(世界遺産に指定されているのに。。これも観光になっています)

もう盛りだくさんすぎてます!

 

でも、私が最も驚いたのが、ここにはありません。

それは「フレーザー島に動物が住んでいること」なんです。

 

ワニとかカメとか、鳥などは流れ着いたり飛んでくれば島に来れますよね。

また、昆虫類も、草や種が大陸から空中で舞い上がったり、鳥の餌として運ばれてきたりすれば、島に来ることも容易に想定できます(裏付けをとる科学者たちは大変ですが)

けど、そんなものではなく、どうして大型の動物、ディンゴ(野生の犬)がいるのか、不思議でなりません。

 

最近はディンゴも増え続けており(多分隠れて人間が餌をやっているんじゃ??)、去年は幼児がディンゴがさらわれる事件も起きました。

 

一体、肉食のディンゴはどうやって生き延びてきたのか?

昆虫や大きなトカゲなどは確かにいますが、それでも繁殖するなんて、たくましいですね。

たくましいと言えば、昔大陸から人間が連れてきた馬があるとき逃げ出して野生化し、今の野生の馬がいるそうです。

こちらは完全に人間が悪い。

 

けど、ディンゴはどうやってフレーザー島に住み着いたのか?

昔はアボリジニが島にも住んでおり、またアボリジニの家畜として飼われていたときもあるそうなので、やっぱり人間が連れてきたんでしょうね。

それでも、途中いろんな気候変動など厳しい自然をかいくぐらなければいくら野生の動物とはいえ死に耐えてしまいます。

そういう意味で、ディンゴの持つ生命力・たくましさは本物の野生を感じました!

島にはリゾートホテルもあるので、人間も住んでいます。

だからといって、ディンゴを駆逐してはいけないですね。

砂でできた島とはいえ、すでに生態系もできあがっており、ディンゴを駆逐してしまうと生態系が崩れてしまうからなんだそうです。

よって、人間がディンゴに餌を与えてはいけません。もちろん、ディンゴ以外の動物にもだめです。

更に、指定以外の場所に足を踏み入れるのもだめです。

そうやって、野生動植物を保護することによってエコリゾートが成り立つので、これから観光しようと思っている人は最低限のマナーとして必ず守ってくださいね。

 

そういえば、ディンゴも(カンガルーも!)泳ぐことはできるとしても、15キロの沖合まで泳ぐなんてこともたぶんできないでしょうからね。

(今後、そんなチャレンジをするディンゴのつがいが出てくることを期待します)

 

そんな意味で、私は何よりもフレーザー島に住む野生動物の動向が非常に気になっています。

 

まだ行ったことのないフレーザー島に行きたいぞー!