ホントに楽しい!オーストラリア

~楽しいからには理由がある~

頬に風を受けて 8 まだまだ

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マラソンがスタートしたら、走ることに集中し、もう写真どころではないし、何もできない。

 

となるところですが、ところがどっこい。

走りながら写真を撮っていました。

今回は記録が必要なためです。

2キロは超えたころからか、人の入れ替えが発生した。

走るペースが遅い人はどんどんと追い抜かれ、

後方(自分も後方だったが、もっとずっと後ろのほう)からもうスピードで走っている人はどんどんと追い抜き、あっという間に前方に行ってしまった。

速いなあ。

でもついて行ったら、あとで痛い目にあう。どうせ失速する。

ここは自分のペースを守る時間帯だ。

といっても、まだ30分も走っていない。

5キロも走っていない。

フリンダース駅を背に、これから南、海のあるセントギルダという街の方向に向かって走る。

ルートは、セントギルダロードと呼ばれる、シティーの中では最大級の幹線道路といっても過言ではない。

といっても日本のように、整備された、片側4車線のようなバイパスとかではなく、せいぜい地方の国道、片側2車線ほどの広さ。その間に、路面電車が走っている。

メルボルンのシティでは、広島、鹿児島、富山を上回る(といってもくまなく回ったことがないので、全体的な大きさしかわからないが)規模で路面電車が張っている

その中でも今走っているセントギルダロードが路面電車の中心的な幹線で、その途中途中から各街へ広がっている。10路線以上は集中している区間だ。

それほど重要な道路なのである。

しかし、今回のマラソンのため、路面電車の通行はほとんど見られない。

そりゃそうだろう。この日はマラソン中は運行中止だ。

でないと危険だし、万一事故が起きたらどうするのか?

(と思っていたら、実は路面電車は運行中止になっていなかったことがあとで判明する)

とどうでもいいことを考えながら走っていて、ふとあることに気が付いた。

気づいたことは後程また。

 

それにしても沿道では旗を振っている観客がものすごい少ない。

日本だったら、テレビ中継をみていて、沿道にロープが引かれ、それより前には決して出て来ないが(さすが礼儀正しい日本人??)、そもそもメルボルンマラソンではロープなんか引いていないし。

確かに、日曜の早朝だし、住宅街でもないし、そしてそもそもそれほど人口密集地でもないから、当然のことかも。

更に、信号も止めてしまい、ランナーが途切れることなく走っているから、道路を横切って渡ろう、ランナーが途切れるまで待とう、というのは普通の感覚だ。

それが、自分のすぐ目の前で、まるで横断歩道まで待ってられないので、信号が青でクルマがびゅんびゅん走っている中で道路を横切ろうとする日本の若者やお年寄りのように、状況が起きている。

道路を横切ろうとしているのは、ママに手を引きづられて足をばたつかせている幼児、これから出勤なのか、スーツ姿のビジネスマン、寒くないのにコートを着て、片手にコーヒーカップを持ったビジネスウーマン。まあ、いろんな人がいるものだ。

日本だったら沿道を交通整理する警官の指示に従うものだ。

 

そう、先ほど「後程」と書いたことに戻る。

沿道の交通整理をする、警官が1人もいないのだ

信号はランナーのために止められ(ランナーにとっては大助かり)、路面電車も本数削減。歩行者天国のようなものなので、当然クルマはない。

だから何も起きる要素がないので、沿道を整理する必要がないと言われてしまえばそれまでだ。

恐れ入りました。

少しセントギルダロードに戻ろう。

この道は長い間ほぼ直線。超なだらかなカーブはあるものの、気にならない程度。

そんな沿道には何があるかというと。。。

今まで何度も登場している観光のメッカ、フリンダース駅をはじめ、

「ヤラ川」を渡り、メルボルン最古のサウスビクトリアマーケット、由緒ある国立ビクトリア美術館。

反対車線側は、約2キロ、代々木公園の数倍の大きさの公園が続く。

(その公園内では10キロマラソンランナーがぐるぐるとまわっており、早い集団はもうゴールに差し掛かっているころだ。時間にして1時間ちょっと。何人ゴールしたか)

建物の間には、あまり高級ではなさそうに見える、小ぶりな(中には瀟洒な)ホテル、コンドミニアムが点在する。

その1F(だいたいがホテル併設のレストランと思われる)がオープンカフェになっており、ひたすら走る我々ランナーの方に向いて、ずっと手を振ってくれる人、「Good job」と言ってくれる人、無関心に新聞やスマホを見ている人など、実に様々な光景だ(走るのに前を見ているから、そんなに長い間、よそ見はできない)

ランナー、市民、観光客、それぞれが自由気まま。

これもまさにオーストラリア。

 

相変わらず空は青く、空気が澄んでいる。