シェルビーチの平均滞在時間。15分。
このことばを聞いたとき、ショックでその場で倒れそうになりました。
こんな、世界に二つとない、白い貝柄だけで出来たビーチに15分しかいれないなって。
昨日に引き続き、シェルビーチをお届けします。
こんなに素敵な場所で、こどもも一緒に楽しめるなんて。
喉がカラッカラになるので、常時手元に水を用意。
幼児はただただ砂ならぬ貝いじり。
ひたすら掘ったり、投げ捨てたり。
誰も怒る人がいないから、好きにしてもいいよ。
もうみんな貝がら拾いに必死です。なぜか、どうしてもキレイな貝を集めたくなってしまうようです。
あっちへ行ったりこっちへ行ったり、ただそれだけで1時間あっという間に過ぎてしまいます。
そんなときに知った、冒頭の「15分」。
その裏には・・・??
1時間過ぎたくらいでしょうか?
シェルビーチの駐車場には大型観光バスがやってきました。
バスから降りてくる人々の声から、どうも日本人であることが判明。
自由行動なんでしょうか、みなさんシェルビーチにやってきました。
総勢、20名といったところでしょうか?全体的にはお年寄りが多いとその時は感じました。
集合写真や個人の写真、それに貝殻を集めたり、投げたり、ビーチに足を漬けたりと、一通りのことをやったら満足したのか、みなさんバスの方に戻っていきます。
その時、私たちの近くに、1人の初老の男性が近づいてきました。何か話したげです。
老人「あのー、観光でいらしたんですか?」
私「え、そうですよ」
「どちらから?パース在住ですか?」
「いいえ、日本からの観光で来ました」
「個人回っているんですか?」
「ええ、そうです。昨日パースから来て、モンキーマイアに泊まりました」
「この場所(シェルビーチ)はいいですね。満喫しているようで、羨ましいです」
「そうですか?そう見えますか?」
「ずっといるように見えますから」
「そうでうね。かれこれ1時間位はここにいたんじゃないでしょうか?」
「ええ、1時間も!」と初老の男性が大きく驚いた。1時間も長らくここにいることが相当羨ましかったように聞こえました。
今度は私からの質問です。
「ツアーでの観光ですよね」
「ええ、そうですよ」
「このビーチには何分滞在なんですか?」
「たったの15分なんですよ!」
「え~~!15分だけ。それは短いですね!」今度は私が大きく驚いた。
その声に、子どもや妻も驚いたみたいだった。同じことを妻にも話しかけると
「え~~!」の大合唱。
そして、再び初老の男性。
「こんなところで、自由にくつろげるなんて羨ましいよ。こういうところは好きなだけ入れることが一番の贅沢なんだろうな」(とまるで自分に言い聞かせるように)
「そうなんですかね。でも、誰でもできますよ」
「運転ができて、こういうところだと事前に知っていれば、来たかもしれないな。バスが呼んでいるので、それでは、さようなら」
「こちらこそ。さようなら」
といっても、彼らもこれからモンキーマイア・リゾートに泊まるので、もしかしたらまた会えるかもしれないな、と思いながら、その場は別れることに。
さて、ここで気が付いたこと。
・子どもや若い人、私たちのような子連れだけが大自然に感動するのではなく、年取ってからでも大自然には大いに感動する。
・日本で事前に調べたり、写真を見たりしても、実際の光景の中で体験するより敵うものはない。だから、やっぱり来て、見て、触って、感じることでしょう。
これを事前に知っているか知らないかによって、オーストラリア旅行のスタートは大きく変わるのかもしれません!
こちらの幼児は、まだ貝殻を集めて、空き瓶(瓶ビールですね)に入れ込んでいるようです。
かれこれ20分はやっている。こいつも飽きないなあ。
「どれどれ」と確認するところがなんだかいじらしい。
本人は覚えていないでしょうが、これも一生の思い出の一コマなんだよ!
2007年8月