シドニーに訪れた際、いたるところで見かけた「弾き語り」。
日本では路上ライブに相当する、公共の場での演奏。
ほとんどが1人で、主にアコースティックギター片手に、時にはプラグを抜いて、
時には何台ものスピーカーを繋いで。
土曜日の午前中の早い時間帯だったこともあり、聴衆は残念ながら、ゼロ。
それでも、ただひたすら歌い続けるのは、フェスティバル側の要請か、それとも自ら望んだ行為かはわかりませんが、快晴の空と、クリーンで広い空間での路上での歌声。
なんだか、野外劇場でのライブ前の練習を思わせますね。
聞いていて腕前は決して悪くないですが、こっちも用事があって、足を止めることができませんでした。
ああ、残念。じっくりワンコーラス、きいてみたいのに。。。
(用事があって、時間が
そんなライブ空間は、ここ。シティのど真ん中にある、ハイドパーク。
1810年当初は、競馬場として開設されたそうですが、現在は市民の憩いの場。平日はビジネスマンのランチタイムにも利用されている、日本の日比谷公園みたい。
吹き抜ける穏やかな風、木々の間から見上げることのできる、どこまでも青い空は、やっぱりどう見てもオーストラリアの空。アジアの空ではない。
行きかうクルマも人も少ないので、空気も澄んでいる。
そんな空気に乗っかるボーカルとギターの演奏の風景は、自然と人とが普通にまじりあい、ここはやっぱりオーストラリアであることを、いやが上でも意識させてくれます。
ベンチに1人佇む初老のオージー。
その気持ちよくわかります。
自然に溶け込めるだけ、なんという贅沢な時間。
これはいつか味あわなくてはなりません。
写真:2018年9月15日