道連れではなく、道づれる。誤植ではないです。
ブリスベン国内線ターミナル出発ロビー
ブリスベン空港は国際線と国内線のターミナルが別れていて、シャトルバスかタクシー(または自家用車、または徒歩(笑))でしか行き来できない。
前回の続き。
国内線のチェックインで散々騒いだら、次の便を手配してくれました。
本当だったら別途料金を払う必要があるんでしょうけど、そこはカンタス航空、しっかりとお客様の要望に応えてくれました(もともとあんたたち乗継カウンターの職員が不在の事態にならず、しっかり働いてればこんなことにならなかったのだ)。
当然、席は(4人)ばらばら。乗れたのでまずは良しとする。
ブリスベンはオーストラリア国内第三の規模の都市。最大の都市シドニー間の国内線の本数が多くて、助かりました!
シドニーでは、空港まで迎えのクルマが来ていることになっていましたが、1便遅れてしまうため、30-40分余分に待ってもらうことになってしまいそうです。
申し訳ない、と思いつつ、フライトの出発時間を迎える。
「通常のアナウンス」により、乗客はぞろぞろと飛行機へ移動。
我々ファミリーは、子供とはいえ、下が中学生なので、1人で座ってももう大丈夫な年ごろで、ちょっと助かった。
上の高校生は、シートベルトの着用サインが出る前から既に座席で爆睡状態。
こちらも別の意味で手間が掛からず助かった。
フライト時間はおよそ1時間半(この時間は覚えておいてね)。
乗る便に間に合わなかったこと、成田からブリスベンまでほとんど寝れなかったこと。
そもそも成田出発まで日々忙しかったことなどが重なり、飛行機が離陸したと思ったらその後の記憶が全くない。子どもたちのことを指摘する資格などない。
さて、ふと30-40分後に目が覚めたら、飛行機は上空に。
フライト時間が短いはずだから、そうそうに飛行機は高度を下げて着陸準備に入ってもおかしくないのに、「なんか静かだな」と気が付いていたが、ま・さ・か。
ざわつくCA
一見静かな機内の様子。
ですが、ふと窓の外を見ると、代わり映えのしない景色が広がる。
「オーストラリアの田舎なんて、いつ、どこで見ても変わり映えしないしねえ」
これはある意味正しいです。
でもこの時ばかりはちょっと様子が違った。
なぜなら「旋回し続けているから、同じ景色を見ている」からだ。
それじゃ、いったい、どこを飛んでるの?
ざわつく前のCA(キャビンアテンダント)のほうに向かって席を立ち、つたない英語で、
「あのー、2時間以上飛んでいるんですが、シドニーに何時に着くんでしょう?」
と行く日本人旅行客のわたし。
CAさん曰く、
「私たちもわからないの!」
はー、何、その回答。英語がうまくないから、バカにしているのか。
とCAのコメントを聞いた、それまでおとなしく座っていたオーストラリアの乗客の1人が、私に続いて、追加質問している。
やり取りを聞いていて、ようやく理解した。
地上は悪天候らしい。それも強烈に。
そのため、いつシドニーに着けるのか、パイロットから何も情報が入ってこないので、CAすらわかっていない。
こんなことってあるんですね。
とCAさんとしゃべっていたら、タイミングよくパイロットから機内放送。
雑音とCAさんのまわりの乗客のおしゃべりで、放送が全然聞き取れない。
なんだか「キャンベラ」がどうしたとか言っている。
なんのこと?
その後、乗客たちが大騒ぎになっている。
どうも状況が理解できていないのは、我々4名だけのようだ。
たまたま隣に座っていた高齢の女性がとっても親切な方で、超ゆっくりにしゃべってくれた。
「この飛行機はキャンベラに向かっています」
えー。どうして?
「強風のため、シドニーに降りれないから、いったんキャンベラに着陸するそうです」
じゃあ、何時つくのか、なんか言ってますか?
「シドニーに向かう全便がキャンベラに向かっていて、燃料の無い飛行機から順番に着陸するそうです」
まるでダイハード2の映画そのもの。映画だったら、1機着陸に失敗しているんだけど(ぞお)。
向かっているルートから、完全に外れている。
旅はよく「道からづれる」ものです。
ところで、この悪天候はブリスベン出発の段階でわからなかったんでしょうか?
いくらなんでもシドニー(ニューサウスウエールズ州)の天候がブリスべン(クイーンズランド州)に情報が伝わっていない、なんてこと、考えられませんよね!
ブリスベンを出発するときは、定刻通りに出発を告げる「普通のアナウンス」だけ。
そして、予期していなかったキャンベラ経由。
こんな体験、そうあるもんじゃない~!(経験したくもないけど。しかも家族旅行で)
国内線のしょぼい機内食。これ、ぶれっくファースト(笑)
気圧でパンパン。いっそ破裂したらどんなものか、知りたかったぞ。
シドニーのシティーに到着したとき、その日が一番の強烈な風が吹いていたことを知りました。
写真:2019年8月9日