ホントに楽しい!オーストラリア

~楽しいからには理由がある~

タスマニア 一味違うオーストラリア ペンギンパレード

タスマニアは本当に動物に接する機会が多い、と日本に帰ってきてつくづく思いました。
行く先々で、ちょっとクルマを走らせれば、大自然に浸れるし、野生動物がいなければ
近くのワイルドライフパークに立ち寄ればいい。
どこまでも自然と共生できるところは広いオーストラリアといえども、そうそうはないだろうな。

 

ホバートから、人気スポット上位に必ず入る、フレシネ国立公園。
その近くにいくつか点在する、観光滞在地。
1つの町、ビシェノに滞在しました。
目的は、イーストコーストワイルドライフパークに行くこと。

しかし時間切れのため行けず(涙)。


もう1つは、ペンギンパレードを見ること。

オーストラリアでペンギンパレードといえば、一番有名なのがメルボルンの郊外(クルマで1時間のところにある)フィリップ島ではないでしょうか?
メルボルンからのツアーもたくさんでていて、すでに行ったことのある人もいるでしょう。
メルボルンから近いのは非常に良いことですが、なんせ参加人数が多い。
そのため、予め係員の誘導に従って、指定された場所に早めに座り(後から後から人がやってくる)、そしてペンギンが海から上陸するのを待つ。ペンギンほうは海で餌となる魚をたくさん獲ってから上陸するから、本当はいつ来るのかわからない。しかも遠いし。

 

それだったら、もっと近くで見れるツアーがある、と聞いたのがこのビシェノのペンギンツアーだった。

 

それでも、ペンギンパレードのピーク時は、見学者が世界中からやってくるらしく、やっぱり間近で見れないらしい。
近くのツアー集合場所から海までは、何度か送迎バスによるピストン輸送が行われるとか。
なんだ、結局フィリップ島と同じなのか(あとはツアー代金だけの差なの?)

だが、今回3月末のいう時期はすでにペンギンの産卵のシーズンを終え、あがっているペンギンは少ないと事前にツアー会社から聞いてきたが、最低でも4,5羽は見れるらしい。
しかも、ピストン輸送するバスもなく、せいぜい10数名程度。間近で見れるなら少なくてもいいぞ!


と、勢いで申し込みしました。
しかも空は晴れていたこともあり、天候も見方している!

 

結論からいうと、参加して大正解!

このツアーで一番良かったことは、
・バスが出発するツアー会社の周りにほとんどのホテルが集約
 我々が泊まったホテル(キャラバンパーク)からはなんと徒歩1分。
・ツアーバスが出発する場所からペンギンパレードのある海岸まではバスで5分以内。
・更に海岸からペンギンパレードのある場所までも徒歩5分。
行きは集合時間で時間を過ごしましたが、帰りはなんと10分でホテルまで。
この時間短縮だけでも利用価値無限大です。
次に
・ペンギンが海岸から陸に上がってきて、自分の住まい(巣)まで通る道まで、最短距離約3メートル。
がペンギンパレードのルートのようですが、
・見学コースの遊歩道を横切って、巣穴に帰るペンギンまでは、もう手を伸ばせば触れる距離。
 もちろん、そんなことはやってはいけませんので、子供たちには十分注意をしましたが。
・人間が大股を広げれば、くぐるペンギンもいるらしい
そんな近い距離に「稀にいるよ」とは聞いていたものの、まさか自分たちが行ったツアーで、目の前にペンギンがいるとは!

大量のツアー客を捌く必要の無いレンジャー(係員?)も暇なのか、事前に抑えてあるペンギンの巣穴まで紹介してくれる
「ほら、ここが巣穴なんだよね」
と低木(ブッシュ)に生えている草を分けて、巣穴を見せてくれたら、なんとすでにペンギンが陣取って眠りについていた!


 これは偶然なのか、知っていて紹介したのかわかりませんが、ペンギンの生態が目の前で観察できました。
それに、一般の観光客はフラッシュを焚いてはいけないため、写真は捕れませんが、レンジャーの持っている専門のライトではOKだそうで、レンジャーが当たり構わずライトを当ててくれたのもラッキー。おかげ真っ暗な夜空のもと、よく見えましたよ!


ツアー客も、欧米系または旅行会社の手配したツアー10数名のグループが1班。
個人で申し込んだ我々日本人4人と香港人のカップル2人の合計6人が2班。
2班にはレンジャーが3人も付いていたので、ほとんどレンジャーのチャーター状態。
ほとんど1対1で話ができるなんて、他のペンギンパレードではありえない光景です。
もっとも流暢に会話していたのは香港のカップルだけどね。我々は横で聞いているふりをするだけ。

 

さて、ペンギンパレードは、当初の予想をはるかに超え(少ないけど(笑い))、陸に上がってきたペンギン8羽。
沖から海岸まで来て、岩影などにたたずんだままのペンギンも8羽くらい。
巣穴で眠るペンギン1羽。

ピーク時には数100羽が陸に上がってくるそうですが、1羽をじっくりと追っかけられるのもいいかも。
(愛情がわいてしまうほどです)

 

たった1時間半程度のツアーでしたが、写真が撮れない分、子供たちもしっかりと目と心に焼きついたことでしょう。

そう思ってやみません。

 

記事:2017年3月29日

タスマニア 一味違うオーストラリア 本場は他にもいろいろ

 タスマニアデビルを見る。


もし大人だったら、ナイトツアーに行くことをお奨めします。
やっぱり夜行性の動物は夜に行かないと。
そこで、ここでは2つ紹介します。
昨日も紹介しました、

デビルアットクレイド(DEVIL @ CRADLE)

Devils@Cradle - Tasmanian Devil Sanctuary
ナイトツアー After Dark Feeding Tours は
17:30-
20:30- ほぼ毎日開催。
メインは餌やりですが、争って肉を引きちぎるときの、非常に強い
引っ張り合いは本能むき出しで、見ものです。
ちなまに、昼間にもツアーをやっており、
10:30-
13;00-
15:00-
の各回に参加すると、ベイビーの抱っこもできます。
(小さいから、手のひらに乗せると言うほうが正しいですね)

もうひとつは、最近になってオープンしたツアー
DEVILS in the DARK


場所は東海岸、フレシネ公園の近くの観光の町、ビシェノ(BICHENO)
イーストコースト・ネイチャーワールドワイルドライフパーク)
に隣接したところにオープンしました。
こちらも餌やりをナイトツアーでみることが中心ですが、できるだけ間近で見れるように、スタジオツアー形式になっています。
タスマニアデビルの目線に立ち、低い位置から、目の前で見れるセッティング。
ただ、難点は少しお値段が高いこと。
大人も子供も1人65ドル(約6000円)。
行く価値はあると思いますので、後は懐との相談ですね。
ただ、タスマニアでも人気のコース(と、近所に宿泊したレセプションの人が言っていました)のため、早めの予約が必要とのことです。

 

他には、第三の都市、ダベンポート近郊、クレイドルマウンテンからも近い、小さな町
モールクリーク(mole creek)の道路沿いにある(クルマを飛ばしていると見過ごしてしまうほど小さい)

トロワナ・ワイルドライフパーク。
ここではタスマニアデビルの子供が抱っこできます。
観光の主要都市から外れていることもあり、ノンビリしているタスマニアの中でも、更にノンビリしています。
第二の都市、ロンセストンからクレイドルマウンテンへの道中、この町を通るルートがありますので、もし立ち寄る時間がある方はコースに入れてもいいでしょう。

 

機会があれば、是非2回以上見て、それぞれを比べてみてくださいね。

 

タスマニア 一味違うオーストラリア 本場の夜のタスマニアデビル

 タスマニアデビルホバート近郊、ポートアーサー日帰り観光の合間にタスマニアンデビル アンズー(場所はタスマン半島の入り口付近)でデビル君を見ましたが、旅行期間中にできればもう1回はみたい!


だったら、国立公園で世界遺産にも指定されていて、より高山で野生のタスマニアデビルも生息しているクレイドルマウンテンでも見たいなあ。ということで、クレイドルマウンテン(のビジターセンタからクルマで3分のところ)にある、デビルアットクレイドル(devil@cradle)へ。
たまたま2泊したクレイドルマウンテンのホテルからクルマで1分という超近場でもあったので、これは絶対に行かねば、ですね!

 

ホテルでの初日は、ウオンバット見学とホテルチェックインが最終18時を過ぎてばたばたしてしまい、とてもタスマニアデビル見学どころではなくなっていました。
見学のことが頭を離れそうになった、チェックインカウンターからロッジで向かうその瞬間、
「グワアアッー!」
となにやら争っているような動物の鳴き声がロッジ近くで聞くことができました。
これは間違いなくタスマニアデビルの声です。
ロッジ裏まで聞こえてくる声。方角的にはデビルアットクレイドルから。
タスマニアデビルのナイトツアー(係員による餌やりがメイン)を敢行しているから、ちょうど餌の取り合いでもしていることでしょう。


それにしても、闇夜に響き渡る、デビルの声。
ものすごい。まさに野生の肉食獣。
(基本的には死んだ動物の肉しか食べないから)大丈夫だと思いつつも、もし目の前でタスマニアデビルの集団が襲ってきたら、間違いなく一間の終わりだと、とっさに悟った次第です。

やっぱりもう一度、タスマニアデビルに会っておきたい。

 

クレイドルマウンテン2日目。
山登りを兼ねたトレッキング・ウオーキングも時間通りに完了し、ホテルに戻ってきた時間が4時半。
これなら、まだデビルアットクレイドルの終了時間に間に合う。
餌やりタイムには間に合わないけど、たくさんいると言われているから、見るなら今しかない。(山登りでへとへとだったし、夕食もまだなので、ナイトツアーに参加する元気はもはや尽きてきる)
16時40分にはデビルアットクレイドルのエントランスを潜り、さあデビル君再会。
(といっても、違うデビル君だけどね)

 

この時間、我々より先にいる入場者は、オーストラリア人の子連れ3人家族と、中国人風の友達2人連れだけ。それも急ぎでささっと1周しているようなので、我々が園内を独り占めするのも時間の問題だ。えっへっへ。どんなもんだい!

(あまりえばる話ではない)

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ここではタスマニアデビルの数の多さにただただ圧倒された
もちろん、現在流行しているタスマニアデビル特有の顔面の癌の研究も兼ねているような感じで、囲いがいくつものグループに分かれていた。


それでも、1つの囲いに2匹から6匹くらいにばれけており、それぞれがまた大きく、みな走り回っていたのが印象に残る。
それだけ、ここの敷地はとても広い。
だからなのか、(他の動物もいるので)少ない係員が餌をやり終えるのに10分以上は掛かる。
ナイトツアーで餌やりがあることは事前に知っていたが、ナイトツアーが始まる前に餌を与える場面に運よく遭遇した。

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これは、ガイドブックにもネットにも書いてなかったぞ。
やった、これはラッキー
放り込まれた餌はたぶんワラビーの肉。タスマニアンデビル アンズーで見たときと同じ肉だろう。
(確か係員が、どこかから調達すると言っていたような、あやふやな記憶が残っている)

肉を投げ込まれた瞬間。
2匹以上いる囲いの中では、餌の取り合いが始まったようだ。
囲いはそれぞれ大きく遠いので、1箇所だけで観察する。
肉食獣の中でもまれにみる顎の強さだと聞いていたが、確かにつかんだ肉を離さない覚悟で取り合う姿は真剣そのものというより、生命全体で迫力を感じる。
仲良く分け合って食べようという習性は芽生えないようだ。
また、餌を独り占めするために、タスマニアデビル同士の喧嘩も見られない。あくまでも餌をどこまで自分のために取り切るか。という場面だ。
ただ、一方のデビルは、顔が大きく爛れていて、なんとなく身体の力が弱そうだ。
明らかに体力ではもう一方に押されており、真剣勝負とはいえ、対等な勝負にはなっていない。

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かわいそうだけどこれが現実なのか。


野生の中では、「かわいそうだから」は通用しない。

それでも、まだ人間から定期的に餌をもらえるだけで恵まれているだろう。
そう思いながら、餌の取り合う真剣勝負をそれなりに観察し、タスマニアデビルにしばし別れを告げた。

 

写真:2017年3月30日

タスマニア 一味違うオーストラリア やっぱり本場のタスマニアデビル

タスマニアにきたら是非みておきたい、一押しの動物といえば、やっぱりタスマニアデビル
名前から「タスマニア」と付いているくらいだから、これを見ずして帰れない!

 

1年前に東京の多摩動物園タスマニアデビルがやってきましたが、この子達も
タスマニアからのもの。

タスマニアデビルに会いにタスマニアに向かう人もいるらしいですから、これはもう必須事項です。
といっても、野生のウオンバットを探しに行くのでなければ必死になる必要もありません。
そこかしこにタスマニアデビルに会える場所はいくらでもあります。
(といっても、レンタカーで行くか、ツアーに参加するか、または知り合いに送り迎えに来てもらうかいずれかになりますが)

そこで、動物園以外でタスマニアデビルが野生に近い形で飼われているところを探します。


といっても探すのは簡単。
ワイルドライフパークを探せば、ほぼ間違いなし。
(いわゆる、放し飼い形式になっていますが、タスマニアデビルに関しては囲いの中に匿われてます)タスマニアの首都ホバートからだったら、約30分のところにあるポロノング ワイルドライフサンクチュアリ
日帰りコースにもなっている世界遺産のポートアーサー刑務所跡までの間にある、
タスマニアンデビル アンズー(UnZoo、Zooの反対だから、飼っていないというニュアンスらしい)。

早々に時間のあるうちに会っておきたかったので、ポートアーサーに行く途中で行くことに。
といっても、ホバート近郊の古い街、リッチモンド(Richmond)経由でポートアーサーに向かったため、昼時どころか、ランチタイムもとっくに過ぎた、午後2時過ぎの到着。こりゃかなり遅れた!

それでも、なんとかタスマニアンデビルアンズーに到着。お目当てのタスマニアデビルについて、受付でヒアリング。


というのも、タスマニアデビルがメインと言えども、体調とか、餌やりタイムがあるとか、観光のオフシーズンだと本当に見せてくれるかどうかわからないところがオーストラリア。
このときは3月下旬のサマーシーズン。日本はこれから春に向かうがオーストラリアはこれから秋に向かうさなかのため、観光シーズンのピークがそろそろ終わりの頃。
多少心の余裕があったものの、受付で確認したところ、やはりアンズーのプログラムが変更になっていた。
1日2回の餌やりタイム。午後の部が1時間前倒しになっていたのだ。危ない危ない。

それでも、他の動物たちが面白くないわけではない。
タスマニアデビルの餌やりタイムの前に、カンガルーとパディメロン(後日登場予定)の餌やりタイムに出くわし、こちらも思いがけない体験。
ワイルドライフパークといえども、大きな囲いの中であることは変わりなく、餌やり時間になったら、どこからかカンガルー、パディメロンが総勢100匹近く終結し、餌を持っている人間の周りに。
人間のほうが少ないから、囲まれ感満載(笑)。

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餌やりについてはここでは割愛しますが、とにかくプログラムはそれなりに次から次へと用意されているので、決して飽きることがありません。これはこれで大変うれしい。特に子供連れにとっては
間が空くことほど時間をもてあますことほど疲れることはありませんからね。

 

さて、そうこういているうちに、デビル君への餌やり。

タスマニアデビルは肉食。何があるかわからないので、一般の我々が直接餌をあげることはできません。
係員の男性が、我々観客をミニホールのような木でできた段差の扇型ドームの前に集合させ、早速(英語で)説明開始。

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観客はほとんどが欧米人、中国人、そしてわれわれ日本人のみ。
棒の先から糸が垂れ下がり、その先には細い肉の塊。どうもワラビーの肉のようだ。
しかも、新鮮らしい。
それを木の枝にかけられた木に棒を引っ掛け、デビル君がジャンプして、ちょうど届くか届かないかの高さに肉の塊を引き上げておくから、デビル君、何度も何度もジャンプすることになる。
ちょっと見世物的でかわいそうな気がするが、もともと野生のデビル君。
簡単に餌を手にできると、野生の本能を失ってしまうかもしれない。
がんばって餌を手にできるほうが良いでしょう。がんばれ、デビル君。
そうこうしているうちに何度目かのジャンプで餌に手が届き、ようやく肉の塊を自分の手元にひきつける。
あとはもう肉をむしゃぶるばかり。

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この間、係員は説明しっぱなしだが、それよりもデビル君の動きをずっと見ていたほうが楽しい。
各国の子供たちも、みんなタスマニアデビルの動きに夢中になっている。うん、その気持ちよくわかるよ。

肉を食べつくすのにどれくらい時間が掛かったろうか。
そうこうしているうち、今度は骨をしゃぶりだす。しゃぶるというよりも噛み砕く。
なぜなら、アゴの動きに合わせ、骨がバリバリと砕けていく音が聞こえてくるからだ。
骨を最後まで食い尽くすとは、まさにことだ。バリバリ続く音は迫力満点!

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森の掃除人といわれるだけあって、よくまあここまで、ときれいに食べてくれる。気持ちいいほどに。

餌やりタイムが落ち着くと、そろそろ次のイベントが待っている。
数人の見学者を残して、ほとんどの観客は移動に向かっていってしまった。
次は鳥への餌やりタイムだったので、ここはパス。
だって、せっかくのタスマニアデビルが間近にいるんですから、ここはじっくりと見ておかないと。


スマートフォンへのビデオもいいけど、やっぱり肉眼を通して心に残しておきたい。
そう思いながら、扇型ドームにゆっくりと時間を過ごす。
ラグジュアリータイムとはこのことなんだろう。たぶん。

 

写真:2017年3月28日