「ハロー、はじめまして、私の名前はケイティーです。よろしく!」
と初対面の挨拶から始まった。
というのはうそ。
そういってくれると思って、想定の会話を用意していたのだった。
しかし、いきなり言われた言葉に、なんと返してよいのか・・・
「ハロー、こんにちは。なんかマンション、臭かったでしょ。今改築工事で。
それにプールも工事中で入れなくて、とっても残念!」
あ、いや、プールに入りにきたんじゃなくて・・・
それに、入り口のドアフォンを押すまで、すでにプールが工事中なのはよくわかります。
黄色の立ち入り禁止のビニールテープがあちこち貼ってましたし。
それに、掃除してないでしょ。プールの中は葉っぱに加え、そこが緑がかってますが、
もしかして藻が生えますか?
まさかこんな会話を初対面の人と始めるとは。それもオージー流!(笑)
それはともかく、4Fまで階段で部屋に向かう。
エレベーターはない、古いマンション。
各階の住人の玄関前と思しき扉の前は、リノベーションを行った後がありありと窺える。
重くはないけど、スーツケースを抱えながら、階段を上がるしかない。
(初対面の人に荷物を持ってもらうわけには行きませんしね!)
シンナーじゃないけど、階段をあがるごとに工事特有の匂いが充満している。
それdも、ホテルでは味わえない、家庭にありがちな日常の光景と考え、それすら楽しむことにした。
われながら前向きな発想!
家に到着してから再度ケイティーに紹介。
あれ、確かケイティーのほかにもう1人同居人がいたはずだけど、どこにもいるように思えない。
その点を質問をしようとしていた矢先、ケイティーのほうから事情を切り出した。
「あ、午前中から仕事なので、今はいないから、心配しないで」
とかなんとか言っていたような気がする。
週末も仕事しているのか??
午前中から仕事に行ってしまったって、いったいどういう仕事なんだろうか。
初対面の、しかも本人不在のときにいきなりの(しかも会って5分もたっていない段階で)仕事の質問は非常識と思い、本人が帰宅するまで封印。
まあ、あえて聞く話でもないけどね。
だから、とりあえず2人で話ができれば十分です。
まずは2泊する部屋を紹介され、荷物を下ろさせてもらうことに。
割りと大きめのクイーンサイズベッド。1人なのに、使える枕がたくさん。
若干身軽になって、ラフに動けるように着替えもし、そして再度部屋の中央のリビングへ。
そこで、部屋の注意を受ける。先方は何度も人を泊めているいるからか、説明慣れしている模様。
しかし、今回は勝手が違う。なんといっても日本人のおじさんだ。
(どのように感じているんだろう)
そんな感想はともかく、まずは部屋の案内。
キッチンへ案内。冷蔵庫は勝手に使って。調味料も。水も勝手に飲んで。
パンも食べて。お皿はここ。コップもどうぞ。キッチン内にある洗濯機を指差し、
「いつでも使ってくださいね」
そこからバスルームに移動。
をを、バスタブとシャワールームが別々だ。
しかもシャワールームは全面ガラス張りで、しかもかなりきれいなので、最近リフォームしたんだろうな。
(液体)せっけん、シャンプーは自由に使って(スーパーのオリジナル商品。ウールワースのシャンプー&リンスだけど)
タオルはこれを使ってね。と大きく厚みのあるバスタオルを渡される。
リビングに戻る。
ソファは自由に座って(ソファにおいてあるクッションは全部で6つ)。
テレビは自由に見てね(本人たちがいるから、見れませんよ)。
そして、一番大事なこと。
かぎはこれだから。と渡された。
どうも、外出するときは、「外側からかぎを掛けることができない」。
壊れているみたい。おいおい盗難心配じゃないのかな。。。
その質問をする前に、先に答えを言われた。
「1Fのインタフォンに出ないと中に入れないから。入り口のドアが壊れていても大丈夫」。
んんん??
他の階の住人だって、いざとなればこの部屋に入ってきてしまう心配はないのかな。
あ、この2日間、ここに泊まるわたしは大丈夫!?
この家の鍵については、最終日まで疑問は解決はおろか、膨らむばかりだった。
それはまた最終日に。
記事:2016年7月2日