メルボルンに旅立ったのは、マラソン大会に参加することが目的の1つではあったが、それだけで終わりません。
2つ目の目的、それは「暮らすように泊まる」ことでした。
メルボルンはオーストラリアの中でも大都会。
シドニーに次ぐ2番めに大きな都市ですので、立派なホテルもたくさん建っています。
そのうち、どれかゴージャスなところに泊まってみたい。
1人分だったら安く済むかも(普段は4人家族だが、学校がある期間だったので、置いてきた)。なんてことも頭をよぎった。
写真はシティーでも屈指のゴージャスホテル、グランドハイアット。
でも、今回の目的と大きく異なる。
今回は「暮らすように」泊まること、つまり、人の家に泊まることだ。
そりゃホテルに泊まればいろんなサービスを受けらるし、部屋の中は全くのプライベート。
日常から離れるためには、最高の空間であることは間違いない。
でも、同じ非日常であれば、人の家だって自分にとっては非日常である。
そもそもそんなことできるのか?
相当事前にホームステイサービスを利用すればできる。
けど、実際に会社から休暇の許可をもらったのは「出発6日前」だったのだ。
そんな直近で泊まれるとしたら、ネットで空き部屋を予約できるホテルサイトくらいしかない??
いやいや、今回は、空き部屋仲介紹介サービスと言えるようなサイト、
Airbnbというところを利用してみました。
地図、シティ、ストリートや、間取り、金額などから絞り込むことが簡単にできる数れものです。
今回の最大の目的は、メルボルンマラソンに参加することでしたので、MCGという競技場に一番近い場所に宿泊することが第一優先でしたので、選択肢としてあまり悩むことはありませんでした。
これが観光目的だったら、
「どのあたりにしようかな?」
「やっぱり広い部屋かな。レストランに近いところかな」
など、あれこれ悩むでしょう。
場所が決まれば次は価格と部屋の広さ、清潔感であること、を優先しました。
ホテルを選ぶときの基準としてはこれも一般的でしょう。
たまたまメルボルンシティ内で、競技場に近いところを探してみたら、選択肢がすぐに絞られたために、「ああ、ここにしよう」と思ったら10分もせずに予約ボタンを押していました。
だが、ホテルとは違い、宿泊先はあくまでの他人の家。
ホテルのような選択基準で選んではいけないことをあとから実感しました。
(決して選択基準が間違っていたわけではありませんよ)
人の家というのは、あくまでもその人の「プライベート空間」。
どんなに同じ間取りであっても、生活している人の数だけ違いが出るものです。
つまり、プライベート空間がどういうものかを理解しなければならなかったんですね。
例えば、日本の場合でも、まったく同じ間取りのマンションに済んでいる住人。
1人暮らし、カップル、幼児だけいるファミリー、大きな子供がいりファミリー、老人だけが暮らす夫婦。どちらかが外国人、などなど。
確実に生活空間が異なるのが理解できるでしょう。
(ちょっとわかりやすいように表現してみました!)
旅は非日常。思い通りにいかないこともまた楽しみ。
今となってはそれがいい思い出になりますが、宿泊直前に、「ホテルだったら絶対こんなこと有り得ないよな」という体験からスタートを切りました。
時刻は昼下がりから夕方にかけて人出が増えてきた時間。
時間も十分にあり、まだまだ心に余裕がありました。