ホバートに3泊して生活観について思ったこと。
それは、ホバートは都会でいて、田舎であること。
ホバートは紹介してきたように、タスマニア州の州都であるので、州の中では一番の都会です。
ですが、オーストラリアの本土の都市。シドニーやメルボルンと比べても、明らかにダントツ田舎です。
それは、人口やお店がたくさんなのかどうか、だけではもちろんありません。
「いい意味の田舎」」の生活がそこにはありました。
・早寝早起きの生活
オーストラリアの賑わう大都会を除くとだいたいどこの都市も早寝早起きの生活を垣間見ることができますが、ホバートでも見られます。
というか、夜遅くまで遊んでいられる場所がどこにもない!
フードコートがかなり遅くまで空いていますが(それに、とても繁盛してなさそうな24時間オープンのKマート)それもそのはず。夜は家で過ごすとがこちらの習慣だからです。
・外食はお祝い事のあるときだけ
現地に在住の日本人に聞いたところによると、タスマニアの人は基本的に外食はよほどの祝い事が無い限りしない。
そのかわり、するとなったらとことん祝う。
我々旅行者は、外食が当たり前になっていますが、外出先で出会うオーストラリア人たちの大賑わいのお食事は、お祝いのため、だったからなのかもしれません。
・家で集まる
最近、日本でも若い人を中心に「家飲み」という言葉が定着していますが、タスマニアではそもそもそれが基本的な伝統のようですね。
我々が日中観光で夜遅くまで外出している間、家ではどうもこじんまりとしたお食事会が開かれていたようです。
なんだか、親戚が食べ物を持ち寄って集まる食事会のようですね。
・古いものを大切にする
何でも新しくなる都会のビルとは対照的に、古い町並みが美しく坂道に映える、ホバートの住宅街。我々が宿泊した一戸建てのお宅も、きれいなレンガ造りで、1900年のかなりの初期と思われる様相。
この街の(特に急な坂道に聳え立つ)一戸建て群は、みな古くから立っているようなレンガ造りばかり。
新たしく建て直そうというよりも、古いものを大切に使おうとする古くからの伝統を受け継いでいるようにも見える。
まるでサンタクロースが入ってきそうな大きなレンガの煙突
昔からあるものを大切にする、既に無くなってしまった日本人の古きよきものを守る心がホバートに根付いているのはなんとも
不思議な発見だ(しかもかなり貴重だと思いました)。
一戸建てだけではなく、ポストだったり、クルマまでも古い年式のものが走っていたり。
いい意味で田舎に住んでみたい、と恐らく本土オーストラリアの人々も感じたんでしょうか。
タスマニアへの移住が増えているというのも、なんとなくうなずけるなあ。
民泊して、いっそう強く確信した、非常に濃い内容の3泊旅でした。