10月30日、日本の大きな政局を決める衆議院選挙が終わった。
メディアの盛り上げにもかかわらず、投票率は相変わらずの50%台(今回は55%)。
今回は60%は超えるかも、という期待は一気に崩れ去ってしまった。
投票率を上げるだけじゃだめだけど、他に何か手はないの?
民主国家として選挙の投票率に成功している国はあるんですね。
それがオーストラリア。
民主国家の中では断トツの1位、全体でも8位に位置するオーストラリア。
投票率は常に90%以上。
いったい何がそんなに投票率を押し上げているんだろうか。
・飴と鞭の政策?過酷な鞭政策
まずは鞭のほうから。
オーストラリアの18歳以上は義務化。
しかも、強制とも思えますが、なんと「罰金制度」があるんです。
つまり、投票しないと、お金を取られる。
その額20ドル(約1600円)。
結構な金額ですよね。だからみんな行くのか(^^)/
1924年にはすでに義務化されていたというから100年の歴史もあるんですね。
最近に話ではないということで、とても驚きです。
でも、嫌々行く人もたくさんいるんじゃないかもしれませんよね。
だとすると、20ドル選ぶ人も多い気もしますが、そんなにいないのはどうして?
・一方で飴対応
「神対応」ならぬ「飴対応」。
投票した人に飴を配りまくる。オーストラリアの人はみんな甘いもの好きですからね。
なわけ、ありません。飴は配りません(^^)/
かわりに「振舞われる」のが、バーベキュー大好きなオーストラリア人には「ソーセージ」。
投票所になるのは、学校、教会など普段みんな集まりやすい公共の施設。
投票は土曜日。
学校のお迎えの時間(たいてい午後)のあと、そのまま投票に行ける。
そしてそのままソーセージをはじめ、出店している屋台でつまんでランチタイム。
出店は食べものだけじゃなく、子供が楽しく遊べる遊具なども出店、まるで縁日のようになるんですね。
やっぱり「楽しい」と思えば出かけていきますよね。
そのついでに投票所に向かう、という感じでしょうか。
実際、私もゴールドコーストで、投票所になっている学校の前を通りました。
最初は、学校前のクルマの渋滞に、一体なんのイベントかわかりませんでしたが、
列をなしている大人たちをみて、「そうか、これが投票なんだ」ということを理解しました。
でも、なんだか楽しそうな雰囲気です。
なんでも楽しみに変えてしまうのがオーストラリア。
ちなみに選挙翌日のゴールドコーストの地元紙です。
サーフィンの合間に投票してしまうなんて、素敵です。