3日続けてアボリジナルアート。
今回は絵の素晴らしさではなく、珍しく(もしかしたら初めて)ビジネスの話です。
といっても、ワーホリとか、オーストラリアで就職とか、ショップでアルバイトとか、そういった話でもありません。
昨日お会いしてきた、アート出展者に絵画ビジネスについて、実際の絵の買い付けもしているので、リアルな話になります。
ここ数年、オーストラリアのアボリジナルアートは、目覚ましい発展と共にビジネスも急速に広がっており、年々規模も拡大しているとか。
最大にのびているのが取引金額だそうです。
昨今のインフレと関係はなさそうで、いわゆる文化コレクター、大金持ちの美術品収集の拡大(更に背景には金持ちの拡大)があるようです。
具体的にアボリジナルアートの絵画がどうなっているか。
それは、世界中に売れているということ。
たとえば、日本だと机の上に、スタンドを置いて、お気に入りの(家族とかの)写真を入れたりすることがあるかと思います。
同じように、スタンドの代わりに絵を置くこともありますよね。
それは、日本の居住スペースが狭いため、あまり大きなものが置けないから、やむなくスタンドになっているだけ。
しかし、ここ10数年で住宅環境も変わったのか、大型家電製品が我が物顔で家庭に進出しています。
とても分かりやすい例で、液晶テレビ。
液晶テレビが出てきた、2005年ごろ。
薄さの魅力も大きいサイズはとっても高い。
20インチを中心に、32インチ、37インチサイズがはやっていたころがありました。
1インチ1万円の時代。同僚は40インチの液晶テレビを40万円で買っていました。
ところが、狭いはずの日本の家屋なはなずなのに、今では40インチどころか、50インチ、60インチ、70インチ、ついには100インチなんてテレビも発売されていますね。
いったい誰が買うのか?買う人がいるから売っているんですよね。
まあ、以前よりも安くなっているだろうから、きっと割安なのかもしれません。
それに、壁全面にテレビにして、満足している人もいるでしょう!
これと同じ現象が絵画でも起きているそう。
以前なら壁掛けで30インチの絵画でもものすごい大きさだったのが、欧米のバイヤー(の先にいる大金持ち&小金持ち)がより大きな絵画を集めて、高値で売っているそうです。
そうなると、絵を描くほうも安い、小さい絵ではなく、50インチ、100インチ級の超大型の絵を描いて、儲けたいと思うんでしょうね。
おかげで小さい絵を描く人が減ってしまい(しかも安値)、日本人が買いたいサイズと価格に合致する絵画が集まらなくなっているそうです。
アートのビジネス規模は世界的に拡大していますが、まさかこんなに身近に接しているアボリジナルアートですらこんな状況になっているなんて、ちっとも知りませんでした。
ちなみに、過去オークションに掛かったアボリジナルアートの最高額ってご存じでしょうか?
なんと落札額9800万円だそうです。
しかも、絵画ビジネスが拡大する今ではなく、10年前の話。
今だったらいったいいくらまで値段がついているんだろう。。。
簡単に買っていく欧米の金持ち。
それに引き換え、、、うーんなんだか安い国日本。ますます貧乏になっている気がしてきました(^^)/