ホントに楽しい!オーストラリア

~楽しいからには理由がある~

ええ!こんな人も。偉人なのか? 異人なのか?

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グレートオーシャンロード 12の使徒

はたまた出会ったすごい人。

写真はご存じの方はすぐにわかる、グレートオーシャンロードのマックス観光ポイント・12の使徒を見渡す。

 

天候が今一つで、南極から吹き付ける冷たい風に身を任せると、長い時間外にいられない。天気が良いと海もおとなしく、ベストショットが撮れるらしいが、観光客には日にちの猶予がない。このレベルで勘弁してもらいたい。

 

さて。なんでこんな前振りをしたかというと、ベストショットを撮りたいからだ。

ではどうやって?

 

晴天の日を探してから、ツアー日程を組む?

天候は神のみぞ知る。そんなの不可能。

 

なぜなら、メルボルンを含む近郊の天気は、「1日に四季が来る」

といわれるほど天候が目まぐるしく変わるから。

 

実際、メルボルンでは、朝好天で穏やかな気温が午後になって一気に冷たい風と共に嵐になり気温は10度くらい低下。

このまま夜を迎えると思いきや、ビルの間から木漏れ日が見えたかと思っていたら虹とともに気温が上昇。

ライトダウンジャケットを脱いだと思ったら長めのシャツ1枚で済んでしまうことも。

まったくオーストラリア、特に南極に面している都市の天気は大陸的でダイナミックです!

 

話をグレートオーシャンロードに戻します。

 

ここでグレートオーシャンロードでのベストショットの撮り方を、断崖絶壁下の海岸に降りるルートですれ違いざまにすれ違った方にお話しを伺った。

じゃなくて、言われた言葉に納得した。しかし1秒後に打ち消すしかなかった。

 

その人は、見た目60歳は超えているだろう、欧米系の白髪の男性。

いかにもお高そうな、三脚付き・望遠付きの一眼レフカメラを広げ、12の使徒の方に向かってシャッターを切る用意をしていたところだった。

 

天気が今ひとつだったこともあり、なかなかシャッターを切るそぶりがなかったため、ためらわらず声をかけることにした。

「いい写真は撮れそうですか」

その男性曰く

「いつだっていい写真は撮れるよ」

え、いつだって?撮れる?

「これから天気が良くなりますか?」

「かもね(パハップス)」

話が続いたので、何気なく次に自分が発した言葉への回答に唖然とせざるを得なかった!

「ここにはよく来るんですか?」

「ええ、ほぼ毎日(エブリディー、うん。間違っていないよな)!」

え、毎日って?

「毎日って、いつ頃から毎日ですか?」

「だいたい10年くらい前から

地元オーストラリア人で。散歩ついでに来てるのか。

それとも東洋人の観光客をからかう西洋の観光客?

だが、目は穏やかに笑っているので、おそらく前者だろう。そう信じたい。

 

話始めて2分後くらい。天候の変化が激しい。

ちょっとだか回復したが。皆が写真を撮る場所から少しだけズレた、落下防止柵の一番端、柵が写真に入らないようなところに陣取っているが、もしかしたら指定席なのかもしれない。

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グレートオーシャンロード 12の使徒 撮影ポイント

(この写真の一番→の方に彼は陣取っていた)

 

このあと、われわれファミリーは下に見えている海岸まで階段で降り、30分ほどして戻ってきたときも、彼はまだ同じ場所に座っていた。

おそらく10年間撮り続けているのは本当なんだろう。

それにしても、プロの写真家だったんだろか?

それとも単なる趣味で撮っているだけ??

いずれにしても定点観測は非常に大事なこと。

10年だと風化や観光客の服装とか、もしかしたら変化を見ることができるかもしれない、非常に大事な記録になっているかもしれません。

今日もまだ撮り続けているとしたら、9年追加になります。

合計約20年間。

 

元気でいてくれたら、もう大偉人で間違いなし!!

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子どもはどこでも遊びの達人

写真;2011年8月

ええ、こんな人も! 強靭?それとも狂人?

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ケアンズ郊外のとあるフルーツ系ワイナリー

 

オーストラリアを旅していると、まずもって日本では会えないような旅行者にたくさん出くわすことができます。

不思議なことに、こちらから追い求めていないのに、なぜか会ってしまうんですよねえ。

ワイナリーをドライブしているときにも、いろんな人に出会いました。

基本的に、ワイナリーをクルマで回るような人たち(ツアーではなく、個人客)は総じてお金があるほうだと思います。

特に外国人でワイナリーを回る際は特に。

なんせ、私たち貧乏系日本人と違い(中にはお金持ちの日本人もいると思いますが)、彼らは数10本単位でワインを購入していきます。

その場でカード決済を済ますと、すぐに国際便に積み込むため、運送の伝票に記入する始末。

ワイナリーのワイン購入に80万から100万、もちろん円ですよ、円! も使うらしいので、半端ない規模感です。

1本500円計算で、200本相当!

1本2000円のワインを、ワイナリー1か所で買う自分にとっては、違う世界の人間たちです。

 

と、お伝えしたかったのは、この人たちではない。

これだとまだまともな部類に入ってしまいます(それでも、豪傑系ですよね☆彡)

 

さて、ワイナリーで出会った、どちらかというとマッスル系。

ワイナリーは、どんなに近くてもシティからクルマで30分は離れています。

しかも、ワイナリーは平地では栽培しにくいため、丘陵地帯にあるのが普通です。

(日本では、山梨県勝沼や笛吹といった、盆地での栽培が有名どころ)。

そんなアップダウンが激しいワイナリーに、若い、マッスル系の男が自転車でやってきます。

まあ、いろんなところに点在するワイナリーには、必ず出くわす光景ですが。

 

その中でひと際驚かされたのは、2011年7月、アデレード郊外のワイナリーで出くわした、ある若者。

見るからにヨーロッパからやってきたように見える、典型的な西洋人。

しかも、貧乏旅行丸出しで、きているシャツはよれよれで、乗っている自転車も10年以上乗りつぶしたママチャリのごとく、古ぼけたままアップダウンを繰り返してきたようだ。

お金ないのに、なんでワイナリーに??

まあ、それなりに観光地ではあるので、お金掛かるよなあ。

と、たまたま自分たちが止めていたとあるワイナリーの駐車場に、彼の自転車が滑り込んできた。

思わず(こちらが不思議そうに)見とれていると、向こうからすかさず

「ハロー!」こちらも「ハロー!」

普通の挨拶です。悪くない感じ。

「どこに行くんですか?」

とこちらも何気なく(しかも当たり障りのないはずの)質問を聞いてみたところ、意外にも

「決めていない」

と回答。え、決めてなくて、自転車でわざわざアップダウンの激しい、郊外のワイナリーまで、いったいきみはなにしにここに!

「このあとはどうするんですか?」

と、速攻で回答を期待してみたら、少し間をおいてからの回答に絶句。

 

それは、

 

「お金がない。どうしていいか、わからない」

 

ええ。海外旅行でもうお金がない!

どうするつもりなの!

 

この言葉を聞いて、なぜか反射的に「あ、これ以上いると、やばいのかも!」

と勝手に脳が働いてしまい、クルマに乗りこむや否や、次のワイナリーに向かってしまいました。実際、ワイナリー巡りの時間はかなり押して、数時間遅れだったし。

 

今となっては、少々かわいそうなことをしたのかな。

それとも、いとも簡単に騙されてしまうところだったのかな?

彼がそのあと、無事思い通りに旅を続けたのか、速攻終了し、本国強制送還となったのか非常に興味がありますが、今となっては知るすべはありません。

 

勝手な想像をしていた当時をなぜか急に思い出してしまいました。

旅ってどうして、こうどうしようもないことも記憶しているんでしょうかね。

 

 

ええ、こんな観光客も!道中で出くわした中国人

 レンタカーの一角が崩れたときにふとフラッシュバックで蘇る、旅先の出会い。

 

旅、特に海外に出ると、本当にいろんな人に出会う。

とてつもなく変な人だったり、素晴らしい人だったり。

助かったことや、ちょっとだけ残念だったことも(オーストラリアに関して言うと、残念なケースは出会った人の確率から、稀です)。

でも、どちらかというと変な(strangeな)出会いって、やけに記憶に残っています。

 

それはさかのぼること2007年のパースでの旅の出来事。

まだ、次男がおむつをはいて、ベビーカーで昼寝をしていることでした。

 

ちょうどこれからレンタカーを借りて、6日間の旅に出ようとしていた時のこと。

すでにネットの時代になっていたというのにも関わらず、日本でレンタカーの事前予約の手続きを行わず、すべて現地に行ってからレンタカーショップを回り、安いクルマを探そうと走り回っていた当時。

 

パースを訪れたのはその時が4回目でしたので、土地勘はありました。

ですが、レンタカーの借りる感覚は持っていなかった。

大手ではすでにほとんど当日の予約で空いているクルマがなくなっている始末。

 

前振りがだいぶ長くなってしまいましたが、お待たせしました。

本題はここから。

 

ローカルの、しかもパース市内しか営業していないようなレンタカー屋探しでハシゴしていた時のこと。

あるレンタカー屋さんのカウンターで、ふと同じようにレンタカーを探している若い中国人に出会いました。

顔つきを見る限り、20代前半の大学生くらいでしょうか。

親のお金で旅行しているのか、オーストラリア在住なのかわかりません。

その中国人も、これといったレンタカーを見つけられなかったようで、カウンターを離れて店をでてしまいました。

数分後、自分も同じくお店を出たところで、「彼」に捕まってしまいました。

「ねえねえ、レンタカーを探しているんでしょ?」

自分の回答「ええ、そうです。なかなか見つかりません」

「だったら、一緒に探しませんか?レンタカーをやめて」

ん?レンタカーをやめて、いったい何を探す??

「レンタカーをやめてどうする気なんですか?」

「クルマを一緒に買いませんか?」

なんだ、こいつ、かなり狂っている?それとも、こっちをだましてクルマを買わせて、ただ乗りしようとしているのか??

「クルマを買うって、こちらは旅行者。あと1週間もすれば帰国するし。あなたは?」

「・・・(答えない)」

「そんなリスクのあること、できないよ」

すると、リスクに反応したのか、返事がきた

「行先が決まっていないなら、一緒に旅をしよう(といったと記憶)」

な、なんなんだこいつは。やっぱり怪しい。

「で、一緒に旅して終わったら、どうする気?」

「クルマを売るんだよ。最初に買った時よりも、高く売るから」

ますます意味が分からない。

「だって、1週間乗ったら中古車でしょ。しかも傷とかつくかもしれないし」

「大丈夫、高く売れるから。」

なんという楽天的な発想。絶好調の時の中国人は、論理的な思考が停止し、楽観論で押し切る。何かを踏み出し、人に説得するときなど、かなり論理的に話をするのに、いったいどこに行ったのか、その思考法は?

「どうして大丈夫って言えるの?(と自分は質問したはず)」

「なぜなら、オーストラリアは経済絶好調だから、クルマの売っていない地域に行って、言い値を言えば、売れるんだから」

一体、どこの誰の情報なのか全く想像ができない。

こんな超楽天的な発想をする日本人はおそらくいないだろう。

反対に、こんな変なことを、中国人はいつも発想しているんだろうか。

いや、彼だけだと信じたいものだ。

「いい話だと思うんだけどね。じゃあ、いい旅を」

と言い残して、街なかに消えていきました。

こいつがこのあと、どこに、誰と、何をしたのかわかりません。

単にこちちをからかいに来たのか。はたまた本気でクルマを買って、どこかの町で売っぱらって、儲けが出たのか。

儲けが出ても出なくても、それなりに彼は楽しめたのだろうか。

そういえば、人生、どうなるか、良くなるか悪くなるかは、わからないという故事

「人生、塞翁が馬」は中国の故事でしたよね(わからない人は是非ググって下さい)。

これを地で行く人生、そして旅を送っているだろうか?

それとも、結婚でもして、中国かどこかで家庭を築いているんだろうか?

はたまた、パースに根をおろし、自動車販売かレンタカーの経営でもしていたら、なお面白いだろうなあ。

 

あ、こちらが勝手に彼のことを想像して、おおいに楽しんでしまいました。

 

そう、こんな出会いができるのも、旅ならでは。

 

だから旅は止められない~!

そして、安全なオーストラリアでも、このような人がいるんだということも!

 

しかし、旅先にはまだまだ上手が潜んでいました。

 

 

 

今度はレンタカーの一角が崩れる

久々の連続投稿になります。

 

オーストラリアで、特に大都市を抜け出す個人旅行をする場合、レんタカーを借りるケースがほとんどだと思います。

自分も、確実に1回以上(最短1日)はレンタカーにお世話になります。

オーストラリアも特に広い国土ですので、ツアーでないといけないところは自分でクルマを運転するしかないですよね。

 

業界最大手のハーツがなんと経営不振で倒産のニュースが飛び込んできました。

 

 お世話になったのは安心で勝手知ったるアメリカ系のレンタカーチェーンでしたが。

mainichi.jp

あのハーツが、です! コロナの影響がこんなところにも来てしまうなんて!

去年、シドニー旅行の際、世界遺産で有名なブルーマウンテンまで1日だけ借りましたが、まさかそれが最後になってしまうんでしょうか?

となると、あまりにも悲しすぎます!

そして、信じられません。

 記事には対象がアメリカとカナダとなっていますが、他の国も対象になるんではないかと思います。

淡い期待にすがるしかないですが、オーストラリアはなんとか経営破綻の対象外になってもらいたいものです。

 

シドニー市内もクルマを運転することで多少詳しくなったし、思ったより他社よりも価格がまだ安かった記憶もあり、また借りるつもりでいたのに、です!

 

それなのに。。。コロナの馬鹿野郎です!

 

ハーツだとわかる写真が残っていました。

もちろん、探せばもっとあるかもしれませんが、想い出に残っているので、載せておきます。

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ハーツさん、今まで想い出をありがとう!

 

写真:2019年8月14日