ホントに楽しい!オーストラリア

~楽しいからには理由がある~

やはぶさ2と人口衛星とオーストラリアにまつわる話

宇宙ファンにとっては話題が沸騰中のはやぶさ2」が明日6日未明に帰還することは、ファンでなくてもマスコミで目(耳)にしている人が多いことでしょう。

 

しかも、その帰還(無事に戻ってくれば、帰還じゃなくて墜落)場所がオーストラリアの砂漠であることは、よほど関心のあるひとじゃないと興味がないかもしれませんね。

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本当に予定通りであれば、南オーストラリア州ウーメラという砂漠地帯に墜落が予定されています。

 

南オーストラリア州アデレードから、北西方面の内陸に約5時間、約500キロ入った砂漠地帯。

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観光地でもなんでもないし、アデレードからクルマでウルルで向かう人でさえ、遠くで通過してしまうので、おそらく関係者以外は誰も近づくこともないでしょう。だって、砂漠ですからね(もっとも、立ち入り禁止区域となっているため、近づくことは禁止されています)。

人口衛星の軌道が誤差の範囲でずれても100キロ。広いオーストラリアの砂漠では誤差なんだそうで。日本で100キロといったら、北海道でもどこか家や牧場、畑があり、損害や人的被害が起きてしまう。それがなんともないオーストラリア。スケールが違いますね。

ちなみに、砂漠のウーメラ。近くに村とンベイカ天文台があります(ああ、やっぱり!)。こちらは立ち寄り可能です。

ameblo.jp

ところで、人工衛星と落下について、前のはやぶさだけではなく、かなり昔からオーストラリア墜落では話題になっていました。

 

私のような中高年以上の方であればご存じの方は多いと思いますが、1970年代後半、アメリカ初の人工衛星宇宙ステーション「スカイラブ」が打ち上げられました。

 

その後、1979年に墜落する際には、どこに墜落するのかおおよその見当がついていたにもかからわず、「近くに落ちたらどうしよう」とか心配する一方、わが町お越しの絶好の機会ととらえ、Tシャツや人工衛星専門ショップ、はてはスカイラブというホテルまで建設(記憶では山梨県のどこかで見た)されるほど皆が熱狂していたことがあったんですよね。

ja.wikipedia.org

地球を周回する軌道から計算し、だいたいどこで墜落するかおおよそわかっていたそうですが、結果はちょっと計算がずれて、西オーストラリア州パース郊外の、ビーチで有名なエスペランス近くに残骸が墜落したそうです。

やっぱり、人があまりいなくて被害の少ない、そして残骸を回収しやすいアメリカ同盟国が適地だったんでしょうかね(私の想像)。

 

これにはこぼれ話がたくさんあります。

 

エスペランスにある地方公共団体NASA に対して、冗談で400ドルの罰金を科したそうです。まあNASAはそんなのに払いませんよね。

ところが、30年後の2009年4月、アメリカのある放送局が朝の番組で寄付金を募ったところ、400ドル集まり、NASAの代理で支払ったそうです(その額なら自分でも代理で払える)。

 

他にも楽しいスカイラブ墜落ニュースがありますので、是非見てみてくださいね。

 

今回のはやぶさ2の墜落は、以前のような軌道が大きく外れるとか、住民が大さわぎして町おこしに熱狂することはあまりないでしょう。

40年前に比べ情報・衛星技術も大幅にアップし、もはや大きな話題は見込めません。

 

それでも、今回は日本が初めて「宇宙が詰まったカプセル」を回収することができるかもしれませんので、是非記憶にとどめたいと思います。

 

いつか行きたい、ウーメラのベイカ天文台

アポロ11号の打ち上げで影で支援した同じくオーストラリアの映画「月のひつじ」にも出てきた、パークス天文台

(こちらはニューサウスウェールズ州)と、どちらも足を運び、遠い宇宙のロマンに浸りたいですね。

やっぱり早くオーストラリアに行きたくなってきました!