自分で書いていて、なんと長いタイトル(笑)。
今年12月に開催する第75回福岡国際マラソンで幕を閉じるとの報道がありました。
多くの国際マラソンや、オリンピックの選考を兼ねたレースだったりしたこと、もちろん長い歴史や数々の名場面から、この大会の終了は多くの方面から惜しむ声が聞かれました。もちろん、日本の黄金時代を見ていた私にとっても寂しいニュースでした。
そんな感傷とオーストラリアとなんの関係があるの?と思われるでしょう。
それが大アリなんです。
この福岡国際マラソンでは数々の記録が生まれました。
(記録が生まれるマラソン大会は世界中を見て、そんなに多くはないんですよ)
そのうちの1つ、1967年12月、世界で初めての記録、2時間10分を切るという大記録が生まれました。2時間9分36秒。
その記録を打ち出したのが、オーストラリアのデレク・クレイトンという選手でした(出身はイギリス)。
当時の男子陸上界では、2時間10分を切るのは、1970年代になってからだろうと予測されていました(まるで現代の「2時間を切るのは10年先だろう」みたいな感じでしょうかね)。
それを5年以上も前倒しで実現してしまったのがデレク・クレイトン。
で、この方、1969年にベルギ―のアルトウェルペンで2時間8分33秒というまたもや世界新記録(もちろん自己ベスト)を打ち立てました。
まさに彼の全盛時代。
この記録は12年間も破れられることがなかったのです。
そしてその記録が破られたのが1981年、またしても福岡国際マラソン。
2時間8分18秒、ロバート・ド・キャステラ。名前を聞いた方も多いかもしれません。
なんとこの人もオーストラリア出身なんです。
いやあ、この時代、オーストラリアがマラソンの最高峰で、2人のランナーが新記録を持っていたなんて、信じられますか?
オリンピック マラソン大会に4回も出場し、全て10位以内と抜群の好成績を残す。
1986年優勝したボストンマラソンでは2時間7分51秒は自己ベストであるとともに、2021年3月27日現在でもオセアニア記録として破られていません。
そして彼は存命中。一度お会いしてみたいものです。
あ、デレク・クレイトンさんも存命ですよ。
この2人はオーストラリア国内各地域のマラソン大会で多くの優勝経験があります。
オーストラリア三大マラソン(ゴールドコースト、シドニー、メルボルン)ほどメジャーな大会ではないですが、一度彼らの軌跡をたどってみたくなりました。